熊本県テコンドー協会

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回想 〜くまもとのテコンドー〜

  • 熊本県テコンドー協会
  • 会長 樋口 悦夫

健全な組織とは? No.6
スポーツ仲裁機構・県協会所属選手の出場を認める裁定を決定! JOC、申し立てしていない16名の選手の出場を全日本協会へ要請

15日、東京、日本スポーツ仲裁機構内で、県協会所属の選手が全日本協会の「県協会選手への試合無期限出場停止処分」への不服申し立てを今月5日に同仲裁へ行った件で、「全日本協会の主張は、著しく合理性に欠ける、申し立てをした選手の主張を認め、大会へ選手を出場させるよう」との裁定が下されました。

翌日、熊本市内の弁護士会館で記者会見した申し立て代理人田中裕司弁護士と私は、熊本弁護士会館で記者会見を開き、「こちらの主張が受け入れられ仲裁の判断に感謝したい。全日本協会は、仲裁の裁定を真摯に受け止め、申し立てを行なっていない16名の選手も早急に出場させるようお願いしたい、これ以上の引き伸ばしは、選手が優先等と主張していた全日本協会の真意が疑われるもの」との見解を述べました。

17日、JOC内で記者会見したJOC青木剛専務理事は、「16名の仲裁申し立てをしていない選手についても出場させる様、文書で要請した。出場させない場合は、JOCジュニアオリンピックの冠、約20万の補助金などを取り消す事も検討する」と報道されました。

全日本協会の金原会長は、組合せのやり直しが時間的に困難などとして出場は難しいとのコメントを述べていますが、私共の大会でも組合せやパンフレットの印刷は、大会の1週間前であってもやる気があれば十分出来るし、言い訳としか思えません。また、熊本県協会をすでに自主的に退会している道場が、ホームページ上で全日本協会熊本テコンドークラブ等として全日本協会の看板を名乗っている事、また、全日本ジュニア大会への参加申し込みを独自で行いそれを全日本協会が受理している事、全日本へ独自に正会員の申し込みを行いそれを全日本の総会等で公表し、熊本県協会が如何にも分裂しているかのような状況を作り出し正常な組織ではない異常だと云っている事等から、明らかに別の団体としての取り扱いをしていますが、5月15日付け全日本協会からの各個人登録者、支部長等に送られた「樋口会長と係るな、係る者は全日本は許しません。係るのであれば新しい団体を立ち上げなさい」等とした文書(コラム掲載)の内容からすでに退会した道場を熊本県の直轄としたいのか、はたまた、熊本県協会を除名し、退会した道場を認めようとしてそのような文書を全日本協会が送りつけてきたのか、全日本協会と退会した道場が以前から意図的にそのような手段を講じていることの事実関係が立証されれば、県内組織の混乱を誘発させているのは、明らかに全日本協会であり、内政干渉の何物でもありません。今後の成り行き次第では、組織の在り方の問題としてJOCを含めた各関係諸団体にその事実を訴えて行く予定です。

どの協会でもその協会に不満を持つ者はいますし、協会内で解決する事が基本ですが、そこに全日本協会が介入し全日本協会が県協会へ様々な圧力をかけて意にかなう組織にしたいとするやり方には、民主主義としては大きな問題があります。

以前にも、他県に於いて、その県協会の正会員の知らない内に、1本釣りとも思えるやり方で全日本へ意のかなう役員を起用して、組織混乱を誘発させた事例もあります。

このような各都道府県協会を無視した手法は、全日本協会が云う「熊本県協会は異常であり正常でない」とした言い分は、とうてい説得力に欠けるものですし、退会した2団体以外の支部は、県協会が正常でないとはまったく認識していませんし、県協会の主催大会、各種事業等に何ら支障なく活動しています。

ここ数日で、選手の出場が出来るか否か全日本の真意が問われると思いますし、県協会としても16名の仲裁申し立ての準備を早急に進めています。スポーツ仲裁の判断は、全日本ジュニア大会の出場だけでなく今後の大会出場に関しても同等の判断をしたものです。

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