『回想〜くまもとのテコンドー〜』は月一回の更新で連載しています。 一覧はこちら
実戦空手にあこがれ
空手部で練習を終えた私は、夜はゴルフ場や飲食店でアルバイトをしていましたが、バイトが終わった後に下宿近くの薄暗い公園でほぼ毎日二時間程、練習を行い、自分で言うのもおこがましいのですが、結構な空手バカでした。と言うのも当時、人気漫画「空手バカ一代」に刺激され、蹴り技も多く直接当てる実戦空手、極真会にのめり込んで行くようになりました。
当時は、熊本に極真会の道場はなかったので、通信教育で学んだり、千葉県一の宮海岸での合同合宿に参加していました。亡き極真会総裁「大山倍達」先生にお会い出来お話をさせて頂いたことは、今では、一生の貴重なる思い出となりました。
高校3年になり、さらに実戦性を追求しようと、当時全盛期のキックボクシングを教えていた「熊本ボクシングジム」に入会することを決意、高校空手部を辞めることにしました。自分ながら勝手な行為で、同期や後輩には、大変申し訳なくご迷惑をかけました。特に当時の空手部顧問をされていた桃原良次先生には、辞める際に私に留まる様お話しを頂きましたが、その思いに答える事が出来ずに大変申し訳なく思うのと、私ごときに気遣って頂いたことは、一生忘れることの出来ない思い出の一つです。心から尊敬できる先生の一人として、今でも時々、OB会等でお会いする際にご指導を頂いています。本来は途中で辞めた部員なのでOBではないと思いますが、先生始め、先輩方、後輩の心温かい心遣いでOBの一員として名を連ねる事が出来感謝に堪えません。
東海二高空手部での思い出は、良き同期の友人や先輩方、そして先生に恵まれた青春の一ページとして思い出深いものとなりました。当時、ブルースリーの映画「燃えよドラゴン」が大ヒットし空手や拳法などの道場が活況を呈した熱い時代でした。